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2007 富士チャレンジ200

ロードレーサーを買うときに「レースとかは出ないと思うんですけど」とか言っておきながら、その10ヶ月後になってあっさりレースに出場することになった。

参加したのは、某コミュニティーサイトの人たちがこぞって出るという「富士チャレンジ200」。舞台はF1が戻ってきた富士スピードウェイで、44周200kmを7時間で走破する男子ソロ200に参戦。

結果から言うと、28周走ったところで「もういいや」と感じてギブアップ。痛めていた膝がズキズキしだしたとか、風邪気味で頭がフラフラしてたとか、言い訳を言い出せばキリがないけれど、完走できなかったのは自分の弱さの露呈でしかないので、言い訳はやめておこう。膝を痛めたのも、それによってろくなトレーニングもできていなかったのも、風邪をひいていたのも、所詮は自分のミスなのだ(言い訳してる)。

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出走までの動きとしては、
- 土曜日に府中周辺で集合
- 台風が来てたので、自走は諦めて輪行で府中へ
- メンバーが集合後、車で移動して小山町の民宿に前泊
- 日曜日は朝5時に起きて出撃(5:30にゲート着)
- それでもよい駐車場は取れなかったものの、時間に余裕をもって行動できた
- 7:00からの試走で1周して感触をつかむ(思ってたより短い)
- 8:30頃から並び始めてまぁまぁのポジションからスタート(チームメイトとはぐれて11番グリッド近辺からのスタート)
・・・という感じ。

Dscf0071前日のザァザァ降りの雨はどこへやら、レース当日の天気はピカピカで、富士山もすぐ近くによく見える。試走の時は湿っていた路面も、1周目の時にはすっかり乾いていた。富士スピードウェイは「山の中に作られたコース」という感じで、チンタラと数周走る分には実に楽しいコースだ。

1周目はローリングスタートの周回なので、ゆったり目で走る。最終コーナーから立ち上がったところから全開で飛ばし、速そうな人にくっついて40km/h以上でホームストレートを駆け抜ける。第1コーナーやダンロップコーナーは、大回りに行ってしまうと時間のロスが大きく、内回りでいこうとすると後ろから速い人が突っ込んでこないかを確認しなければならないので難しい。

集団走行の経験はなかったものの、3,4周も走ると大体ノリが掴めてきた。列車に乗るのはホームストレートだけでよいのかと思っていたが、第1コーナーを下ってからネッツコーナー、さらにはダンロップコーナーのあたりまでは自分より速い人に食らいついていくのが肝心らしい。

6周前後から、下ハンを多用し過ぎたせいか背中の腰のあたりがピリピリし始めたので少しペースダウン。10周前後から同じコースをグルングルン走るのに飽き始め、筋肉も少し辛くなってきたのでさらにペースダウン。1回楽をすることを覚えてしまうと「後はどうにでもなれモード」になってしまい、淡々と作業的に走ることに楽しみを見いだせない状態に・・・。

さらに、20周を越えた辺りからフロントギアがインナーに落ちない症状(ギアの使い方が下手なので、フロントディレイラーが曲がってしまっていた模様)が出始め、登りで無理な踏み込みをしたせいか痛めていた膝もジクジクと痛み出してきてどんどんモチベーションダウン。カンパの馬鹿!

22周を終えた時点で「もういいや」という感じだったものの、一緒に44周にチャレンジしていたじゃむさんとピットで待ち合わせしていた3時間半まで粘って走り続ける。ピットに入ってチームメンバーにフロントディレイラーを曲げ直してもらってディレイラーは復活。水分を補給しているとじゃむさんが帰ってきたので、一緒に飛び出す。

この後、8分前半のタイムまで戻すことはできていたものの、精神・体共に辛くなってきたので、2周走った後でギブアップ宣言してピットに帰還。その後、じゃむさんは変わらぬペースで周回を重ね、見事44周200kmを6時間切りのタイムで完走。悔しいけれど、今の自分には44周走る「何か」が足りなかったようだ。

↓ラップタイムと心拍情報
20071028_fuji_200

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1周のポイントを自分なりに解説してみると、以下のような感じになる。

第1コーナー:下り気味のホームストレートの終盤からスピードをのせ、後ろから人が来ないことを確認しながらできるだけインを攻めてコーナーリング完了直後からガンガン踏んで下りで加速。理想的には、コカコーラ・コーナーまで50km/hくらいを維持できるとよい感じ。速い列車に食らいついていけるとナイス。

100Rからヘアピンコーナーへの登り:恐らく、このコースを攻略していく上で最も大事なポイント。下り気味の100Rのコーナリング中に速度を落とさないように注意し、できるだけそのスピードを殺さないようにしてヘアピンコーナーの頂上までいきたい。ちょっと気を抜くとすぐに24,5km/hとかに落ちてしまうので要注意。ヘアピンコーナーを抜けてから、気を抜かずに加速することも重要。

300Rからダンロップコーナーの先の登り:この下りは、最後の登りのための準備と考えるのが妥当。ダンロップコーナーは狭い上に混雑するので細心の注意を払って通過し、13コーナーの先まで続く苦しい登りはとにかく根性で行く。元気ならここはアウターで踏み切れるが、足がなくなってきたら素直にインナーを使うべし。

ネッツコーナーとパナソニックコーナー:ネッツコーナーは外側(右側)から回り込んでいけば大した斜度じゃないので楽勝。そのままのコース取りだとパナソニックコーナーでイン側の斜度がきついところにいってしまうので、ここでダンシングを発動して駆け上がってしまえるのが理想。ただし、ここで心拍を上げすぎるとホームストレートで加速するのが辛くなるのでホドホドに。

ホームストレート:パナソニックコーナーを立ち上がったら、近くに速そうな人がいないか見回す。立ち上がったばかりは20km/h台なので、できるだけ速く30km/h台に持っていき、40km/h台の列車がいればすかさず飛び乗る。自分の場合、はじめのうちは45km/hくらいの列車に乗れていたが、途中からキツくなって37,8km/hくらいで独走したり、列車を引かされたり、という感じで悪循環になってしまっていた。

↓コースレイアウト
Pa292619
コースプロフィールはココ

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いかに平地や下り気味のポイントで自分の力を無駄遣いしないか、というのがロードレースの走り方なのだなぁ、と痛感した。速い人がまとまっていると空気の流れができるので、少し近づくだけでも全然楽になる。逆に、自分と同じ程度か遅いような人がいてもほとんど助けにならない。それでも、楽をして人の後ろについたほうがよいこともあるし、逆に自分で飛び出していかなければいけないこともある。実際に走ってみて、ロードレースはなかなか頭を使うのだなぁ、ということも強く感じた。

完走できなかった悔しさはあまりなく、「お金払った分は楽しめたナァ」というのが正直な感想。コンディションもよかったし、事故にも巻き込まれずに済んだし、何よりも「ロードレース」というものの楽しさを経験できたことが最も大きい。

Dscf0083またこのイベントに参加したいか、と言われると今現在の答は「NO」。ただし、あれだけガンガン走り回れる環境が他にないということも確かなので、そういう気分になったら間違いなくまた戻ってくるだろう。そして、その時はきっちりとトレーニングを積み重ねて、入念な準備をした上でチャレンジしようと思う。

高価なカーボン製のロードレーサーがウジャウジャとF1のサーキットを走っているのを見るにつけ、「日本は豊かな国なのだなぁ」と変なところに感心した週末であった。

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