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我が家にボスがやってきた

次世代型・街乗りマッスィ~ンがやってきた。
その名も、CAPO(イタリア語で“ボス”)。
シングルギアを装備した、Cannondaleのアルミ製ロードバイクだ。

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Cannondaleっていうと、CAADシリーズに代表されるぶっといアルミフレームが印象的なアメリカのスポーツ自転車メーカー。最近になってカナダの玩具メーカー(Dorel)に買収されてしまったらしくて、今後の方向性が心配されているのだそうな。

もともとCannondaleはそんなに好きじゃなかったのだけど、あえてCAPO君を選んだのには訳がある。

1. サビを(そこまで)気にせずに済むアルミフレームであること
2. 普通のロードっぽい雰囲気をもっていること
3. シンプルでタフであること
4. 見た目が安っぽいこと (盗難の心配が少ない)

特に1.は、通勤自転車の宿命とも言える雨ざらしの可能性を考えると譲れない性能だと思う。要するに、こまめなメンテナンスが面倒なだけなんだけど。

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(イタリアン)美女と(アメリカン)野獣

シングルギアというと、競輪用で使われているようなクロモリフレームが連想されるところだけど、今さらオサレピストに手を出すのもちょっと違うよなぁ、という感じ。ピスト自体は面白い乗り物だと思うけど、一過性のブームに踊らされている感が否めない。

オサレピストとは似てもにつかないCAPO君のぶっといアルミフレームは、野暮ったさを通り越して「カッコイイ」の域に達していると言えなくもない。
シンプルなデザインは飽きがこないし、何年たっても安心して乗り続けられるように思う。

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ゲットしたのは、07モデルのCLR(クリアー)カラーの50cm。
50cmのフレームサイズは、身長170cm弱の自分の街乗り用のサイズとしてピッタリ。

- サドル-クランク軸: 680mm (680mm)
- サドル先端からブラケットまで: 650mm (670mm)
- サドルからハンドルへの落差: 50mm (80mm)
(カッコ内はMaster X-Lightのセッティング)

CLRカラーは、08モデルでは廃盤のカラー。
ヘアライン仕上げのシャイニーなアルミの上にクリア塗装がされていて、素材感が強調されていてなかなか渋い。

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2回ほど自宅と会社の間(約5キロ)を往復しての感想は、

- 漕ぎ出しと急坂ではギアが重い
- トルクをかけてペダリングするとBB周辺から異音がする
- 車体が揺れるとカラカラ音がする
- スピードが乗ってくれば快適そのもの
- ハンドル周りの剛性が足りない
- 下ハンダンシングができない (手首が干渉する)
- ブレーキの効きが最悪に悪い
- ペダルがおもちゃ

・・・といったところ。

CAPOのギア比は48x17なので、34x12とか50x18に相当するけっこう重めのギア。ケイデンス100rpmで回すと35km/h出るので、トップスピード側は街乗り用途として必要十分。

問題は登り。
我が家があるのは中目黒近くの「諏訪山」と呼ばれる丘の上で、会社に行くには「代官山」と「青山」・・・と“山”のつく地名を越えていかなければならない。
このギア比だと、シッティングを維持してある程度以上の登りを走るのが辛いので、ダンシングを多用する羽目になる。
正直言って、アップダウンの多い土地(日本はどこ行ってもそうだ)で乗るには、ある程度の覚悟が必要なギア比だろう。

あと、ハンドルの幅が42cm(芯-芯)で、今のロードの40cmより広いので違和感がある。さらに、漕ぎ出しの時にダンシングでグイグイとバイクを左右に振ると、ハンドルとステムのあたりがフニャフニャしているような気がしてちょっと不安。

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TEKTRO製のブレーキレバーは、ブラケット部分も含めてカンパのものとそっくり。あまりにも握り心地が似ていて、ついついギアダウンの操作をしたくなってしまうくらい。ただし、Cannondaleオリジナルのブレーキはカンパのものよりも効かない。これまでの街乗り用クロスでは、TEKTRO製のVブレーキ(とてもよく効く)だったので、このギャップは大きい。

P6049604完成車についてくるペダルは、あまりにもプラスチッキーでお粗末。手持ちのフラットペダル(TIOGA シュアーフットコンパクト)に交換したところ、踏み込んだ時に力が抜けてしまう感覚はなくなった。このペダルはMaster X-Light をポタリングに使う時のために仕込んでおいたものだけど、なかなかシンプルでよいと思う。

シングルギアの自転車では、チェーン引きという工具でチェーンのテンションを調整するらしいのだけど、CAPOにはこれが装備されていないようなので、早めにゲットしたほうがよさそう。
チェーン引きに限らず、シングルギア用のパーツはBMXと共用できるものが多いようだ。

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シングルギアロードの強みは「タフであること」に尽きそうだ。
走行性能って意味ではロードにもクロスに劣るし、コストパフォーマンスって意味でもクロスバイクに劣る。ガンガン乗り倒していったときに、はじめてその良さが分かってくるような、そんなギアなんじゃないかと思う。

とりあえず、街乗り用としてしばらく使い込んでみて、固定ギアに手を出したりしながらまったりと付き合っていこう。

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Comments

CAPOキター。でもちょっとだけコレかなーとか思いました。
08はクリアカラーがあるのでよいですね。
一番最初のヤツはフリーと固定のダブルコグだったような気も。
cannondaleはなぜかデカイハンドルがついてます。

Posted by: まx | 2008.06.06 10:46 PM

と思ったら07だったんすね。

Posted by: まx | 2008.06.06 10:48 PM

固定ギアがついてないのは残念ポイント。
まぁ、すぐそっち方面にはいかないので、近い将来のお楽しみ、ということで。
フレームとフォークがマシな分、他のパーツを切りつめられるだけ切りつめているようです>CAPO

Posted by: yama-kei | 2008.06.06 11:03 PM

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